「あめつち」は、鳥取駅から出雲市駅までを結ぶ観光列車で、古き良き鉄道旅行の面影を残しつつ、現代の快適さと贅沢さを兼ね備えています。
単線の線路を3時間32分かけて走っていき、車窓から広がる風景はまるで絵画のよう。のんびりと贅沢な時間を過ごすことができます。
この記事では、観光列車あめつちの予約方法と乗車レビューで、あめつちの魅力を詳しくご紹介いたします。
列車のゆったりとした揺れと共に、見たことのない風景が広がる列車の旅、至福のひとときを楽しんでくださいね。
観光列車あめつちの予約方法は?
あめつちは「鳥取駅~出雲市駅」まで土日を中心に1往復運行される観光列車。2024年4月からさらに運行区間が追加されます。
- 鳥取駅~出雲市駅
- 城崎温泉駅~鳥取駅
- 米子駅~出雲横田駅
あめつち運行日に、3つの区間のどれかが1往復運行となるので、運行日と運行区間を確認してから旅行日程を組むようにしてくださいね。
あめつちをみどりの窓口で予約する
あめつちの予約はみどりの窓口で、乗車1か月前(乗車日と同じ日にち)の10:00~予約することができます。あめつちは人気が高いので、可能な限り早めに計画を立てるようにしてくださいね。
1か月前に如五社美と同じ日にちがない場合の販売日はこちら↓
乗車予定日 | 販売開始日 |
3月29・30・31日 | 3月1日 |
5月31日 | 5月1日 |
7月31日 | 7月1日 |
8月31日 | 8月1日 |
10月31日 | 10月1日 |
12月31日 | 12月1日 |
あめつちの乗車券を、乗車1か月前の10:06にみどりの窓口で購入しました。海側の横並び席はすでに完売で、山側と、海側の4人掛け席しか残っていませんでした。
※実際に乗車した時、横並び席が常に満席ではなかったんですが、「鳥取駅~出雲駅」のチケットを購入したかったので、「空いていない」という状態になったんだと思います。
※みどりの券売機で購入する場合は、乗車する列車が始発駅を出発する日の1か月前の10:10~購入できます。
あめつちをe5489から予約する
オンラインで予約するなら「e5489」から。「WESTER会員登録せずに予約」を選択することもできます。
「新規予約」→「日時・発着駅選択」で「リストから選択」ではなく、「駅名を入力」の方を選択します。
乗車区間の駅名を入力し、「詳細な検索方法」の+マークをクリックします。「一度も乗り換えしない」をクリックします。
※鳥取~出雲市の場合、クリックしないと米子駅で「やくも」に乗り換えるルートが表示されます。
表示されたルートの中から「あめつち」に乗車するルートを選びます。
「選択(新規予約)」をクリックすると、きっぷの種類が5種類表示されます。
- 通常のきっぷ 大人4,630円
- おとなび割引(ジパング会員限定・本人限定) 大人3,230円
- おとなび割引乗車券+eきっぷ(おとなび・J-WESTカード支払い) 大人3,830円
- eきっぷ(J-WESTカード支払い) 大人4,630円
- 株主優待割引 大人2,310円
購入するきっぷを選択します。氏名、電話番号、メールアドレスを入力し、個人情報の取扱いにチェックを入れて「ログインせずに次に進む」をクリックします。
規約を確認するにチェックを入れて「同意のうえ、次に進む」をクリックします。購入枚数、座席の指定、乗車券選択をして「次へ(新規予約)」進みます。
座席は海側が断然おすすめ。でも、「座席表から選ぶ」が選択できないし、あめつちには海側にも山側にもA席があり、あめつちに対応した座席選択になっていないので、選択できないんですよね。
座席にこだわるなら、ネットではなく、みどりの窓口での購入がおすすめです。
「あめつち」は乗車券+指定席グリーン券が必要なので、乗車券(片道・往復)を選択します。
次に支払い方法を選択します。
- クレジットカード(カード番号を直接入力する)
- 駅の券売機・窓口で支払い
「5489」表示のある券売機・駅の窓口に15日前までに支払い - コンビニ・金融機関で支払い
ファミリーマート・ローソン・ミニストップ・デイリーヤマザキで15日前までに支払い
セブンイレブンで16日前までに支払い
決済方法を選択して「決済画面に進む」をクリックします。
すべてが完了すると、入力したメールアドレスに「予約完了」のメールが届きます。
※チケットの受け取りには5桁の予約番号と電話番号の下4桁、決済したクレジットカードが必要です。クレジットカードを必ず持って行くようにしてくださいね。
e5489の事前申し込みはいつから?
「e5489」の切符の販売日は1か月前の10:00~ですが、さらに1週間前(同じ曜日)の5:30~販売日当日の7:59まで、事前申し込みが可能です。
1か月前の10:00~予約手続きが行われ、予約が取れた時点でクレジット決済が行われます。
※事前予約は座席指定ができず、例えばA席を申し込んでいてA席が満席になってしまった場合、B席が空いていても予約は不成立となります。
観光列車の場合、座席の場所は大きなポイントなので、みどりの窓口まで購入に行けない場合のみ利用するようにしてくださいね。
あめつちを旅行会社で予約する
近畿日本ツーリストでは「観光列車あめつち」をオプショナルプランとして取り扱いをしています。宿泊プラン、アクセスセットプランの申込で、組み合わせ予約が可能です。
※「パーソナリップ山陽・山陰・四国」にオプショナルプランが掲載されています。
クラブツーリズムでは、観光列車「あめつち」に乗車するプランや、寝台列車「サンライズ出雲」とセットになったプランが人気です。
>>クラブツーリズムで「鉄道の旅」を確認するならこちら↑「エリア別列車一覧」から【山陰山陽・四国エリア】を選択、観光列車「あめつち」をクリックすると、あめつちに乗車するプランが表示されます。そこから出発地を選択してくださいね。
観光列車あめつちの乗車レビュー
空と海をイメージして作られた、アルミ製のエンブレムがかっこいい「あめつち」は2両編成、地域の自然や文化を象徴するデザインが外観や車内に施されています。
あめつちの車内の魅力は?
こちらは2号車↑手前に物販カウンターがある車両です。海側席は横並び4席、4人掛け席が2つ、奥に横並び席が6席あります。山側の席は2人掛け席が6つ並んでいます。
山側の座席は1段高くなっていて、海側の景色が見やすくはしてありますが、目線に窓枠があるので、同じ料金なら海側の席がおすすめです。
手前海側の横並び席の上に空調設備があるので、網棚がありません(1号車は4人掛け席の上)。スーツケースなど大きな荷物は1号車の荷物置きに預けることができます。
島根県西部で生産される粘土の石州瓦(せきしゅうがわら)をはめ込んだ木のテーブル、鳥取県東部で作られている手すき和紙(因州和紙)の装飾天井、洗面台手洗い器は鳥取県石井窯の焼き物が使われています。
伝統的な工芸品や現代的なデザインが散りばめられていて、車両内は快適で落ち着いた空間となっています。座席はゆったりとしていて、長時間の旅行でも疲れにくい設計になっています。
※あめつち2号車の山側席は、4人掛けの前がさらに1段高くなっていますが、1号車の山側席は全部同じ高さになっていました。
あめつち乗車記
あめつちに乗車したら、車窓手帳をもらってくださいね。窓から見える沿線スポットの見どころがわかります(一瞬で通り過ぎてしまう時もありますが…)。
由良駅(コナン駅)と御来屋駅(みくりや駅:山陰地方最古の駅舎)で停車、「下車して写真が撮れる」となっていましたが、少し遅れ気味だったので停車はしたものの、下車はできませんでした。
線路が単線なので、駅で反対方向からくる列車を待つんですが、1つ遅れると全部が遅れるって感じです。
代わりに、米子駅では10分ほど遅れていた「やくも」を待ってからの発車だったので、ホームに降りてやくもの入線を見ることができました。
車窓のイチオシスポットではゆっくり走って、あめつちのテーマソングが流れます。日本で7番目の大きさの宍道湖(しんじこ)で、ゆったりとした景観を楽しめますよ。
乗車日の4日前までに事前予約をしておくと、お弁当やスイーツセット、山陰の酒と肴などを車内でいただくことができます。(予約には指定席番号が必要です。)
あめつち御前は「かに寿し」「ハタハタの炙り寿し」「鳥取牛のしぐれ風旨煮」など、鳥取の特産品が詰まったお弁当です。お茶のペットボトル1本付き。
かに寿しは昭和27年から販売されている名物、かにの身がたっぷりのせられていて、とっても贅沢な感じ。何から食べようか迷ってしまうくらい、どれも一品のおいしさです。
移動中に地元の味を楽しむことができるのは、観光列車ならではの醍醐味。お品書きと照らし合わせながら、ゆっくり味わってみてくださいね。
※「tabiwa by WESTER」から予約(スマホからweb予約、またはスマホアプリから予約)。
乗車時間が短い場合は予約不可。
(下り):鳥取→倉吉、米子→安来、米子→松江、安来→松江
(上り):玉造温泉→松江、松江→安来、安来→米子、倉吉→鳥取
あめつちの車内販売は?
あめつちの車内販売は、チョロQやトレインコースターなどのオリジナルグッズや、ヒノキの木のハガキやしめ縄飾りなどの工芸品が並んでいます。
コーヒーやドリンク(「贅沢20世紀梨ジュース」は580円だけど、果汁が濃くて梨の旨味がたっぷり!)、アルコール、おつまみも販売されています。
どらやき(あんこの中に栗が入っていました)、ハートの入れ物に入った「なかよしどじょうすくいまんじゅう」などの軽食もあり、見てると欲しくなっちゃうんですよね。
贅沢な観光列車の旅を満喫してくださいね。
さいごに
観光列車あめつちの予約方法と乗車レビューをお伝えしました。
「あめつち」はただの移動手段ではなく、旅そのものを楽しむための空間であることが伝わったでしょうか?
駅で「ようこそ山陰へ!」の垂れ幕を持って、旗を振って歓迎されると、なんだかとってもほっこりしました。
「観光列車あめつち」での旅が素晴らしい思い出になるように、このガイドがお役に立てば幸いです。ぜひ、山陰旅行に行かれる時は「あめつち」に乗車してみてくださいね。