ローマを舞台にした映画で有名なのは「ローマの休日」、最近では「天使と悪魔」、もっと古いと「ベン・ハー」というのもありましたね。
映画の舞台はやっぱり見ておきたいもの、地下鉄を使って回ってみましょう。
映画「天使と悪魔」のポポロ教会
(写真↑:外側から見たポポロ門)
地下鉄フラミニオ駅(FLAMINIO)を降りると、このあたり一帯に生えていた落葉樹ポプラにちなんで名付けられたと言われる、ポポロ広場があります。(ポポロは「市民」という意味でもあります。)
広場の北側には、かつてのローマの玄関口ポポロ門(別名:フラミニア門)があります。現在の門は16世紀に建てられたもので、市街側はミケランジェロが、市内側はベルニーニが手掛けたものです。
広場の南側から3本の主要道路が放射線状に伸びています。「すべての道はローマに通ず」の言葉はここから生まれたと言われ、多くのイベントが行われるローマの中心地の1つです。
ポポロ門を抜けると、広場の中央にはローマ最大(台座を含めて36m)のオベリスクが立っています。オベリスクの左右にライオンの噴水があり、観光客がライオンにまたがって写真を撮っていました。
映画「天使と悪魔」の最初の殺人現場になったのがサンタ・マリア・デル・ポポロ教会、オベリスクの右側にある教会です。
教会の主祭壇左側にキージ家礼拝堂があり、ベルニーニの作品の天使が指している方向が謎解きの始まりでしたね。
広場の南側に立つ双子の教会、向かって左がサンタ・マリア・デイ・ミラーコリ教会、右がサンタ・マリア・デイ・モンテサント教会です。
17世紀後半に建てられた2つの教会は、左右対称で作られる予定でしたが、左の土地が小さかったために、クーポラを楕円にして見た目を同じにしています。微妙に違う2つの教会、間違い探しをしているような気分になります。
広場では大道芸の1種なのか、不思議な人たちがいました。どうなってるの???本当に不思議です。
Piazza del Popolo, 00187 Roma
映画「ローマの休日」のスペイン広場
スペイン広場には地下鉄でスパーニャ駅(SPAGNA)で下車します。駅から「Piazza di Spagna」の表示がある出口へ向かうと、スペイン広場にたどり着きます。
広場には「バルカッチャの噴水」と呼ばれる、古い船の噴水があります。1598年に起きたテヴェレ川の大洪水の記念に作られました。
スペイン広場は、17世紀に広場の南側にスペイン大使館があったことに由来しています。それまでは、ここは「フランス広場」でした。
階段の上には、フランス王ルイ12世により建設された「トリニタ・デイ・モンティ教会」があり、オベリスクが立っています。現在もフランス語のミサが行われています。
フランス広場は、大使館ができただけで、スペイン広場に変わってしまいました。スペイン階段だって、フランス人の外交官の寄付で完成したというのに・・・なんだかスペインにいいとこどりされたようなフランス、文句はなかったのかしらん?
135段あるスペイン階段、真ん中あたりで2つに分かれて、真ん中に小さな公園のような空間があります。「ローマの休日」でオードリー・ヘップバーン演じるアン王女が、ジェラードを食べるシーンが有名ですね。
現在ここでの飲食は禁止されています。きっと、誰もがここでジェラードを食べて、アン王女気分になったんでしょうが、今は罰金が科せられてしまいます。残念!
Piazza di Spagna, 00187 Rome
スペイン広場の南に、Mignanelli広場という小さな広場があり、聖母マリアの記念像があります。
古代ローマの大理石の柱の上に、マリアの銅像が立っていて、台座には4人の聖人の像があります。スペイン広場からちょっと足を延ばして、優しい顔のマリア像を見てくださいね。
「ローマの休日」古代ローマのウソ発見器?真実の口
チルコ・マッシモを右手に歩いていくと、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会があります。ここは「真実の口」がある教会です。
教会の中ではなく、正面柱廊の奥に置かれている「真実の口」は、目・鼻腔・口を大きく開いた海神トリトンの顔で、古代ローマ時代の下水溝のふたとされています。13世紀にこの教会の壁に設置されました。
嘘つき者が手を入れると手を噛み切られる、または抜けなくなるという伝説があります。古代のウソ発見器のようなものだったのかもしれません。
「ローマの休日」で、アン王女がだまされて、びっくりして泣いちゃうシーンがとってもかわいかったですよね。9時半に開会される教会に、少し早く到着したら、すでに20人ほどの列ができていました。
みんな日本人なんです・・・。ツアーの団体さんのようでしたが、順番に手を入れて写真を撮って、教会には入らず、大型バスに乗って行ってしまいました。やれやれ。
教会は6世紀に古代ローマ神殿跡に建てられました。古代ローマの兵士は、恋人がいると士気が下がるとして、婚姻を禁止されていました。キリスト教の司祭バレンタインは、嘆く兵士たちを憐れに思い、こっそり結婚式を行っていました。
それがばれて、バレンタインは処刑されてしまうのですが、バレンタインの頭蓋骨がこの教会に納められています。バレンタインデーの元になった伝説です。
Piazza della Bocca della Verita 18, 00186 Roma
映画「ベン・ハー」の騎馬戦車レース
チルコ・マッシモ駅(Circo Massimo)の西側に、紀元前600年頃の古代ローマの巨大競技場跡があります。全長620m、幅200mで、石造りの中央分離帯がありました。
25万人の観客を収容できたそうですが、現在は観客席の1部が残るのみで、ただっ広い野原になっています。
映画「ベン・ハー」に出てくる、騎馬戦車レースが行われた場所です。といっても、1959年のアメリカ映画なので、知らない方が多いと思いますが・・・。
騎馬戦車レースは古代ギリシャやローマで人気のあったスポーツです。4頭立てまたは2頭立ての馬に、御者が乗る車輪のついた木製のカートがついていて、競技場を何周か走ります。
折り返しのところで衝突したり、バランスを崩したりして、重傷を負ったりする危険な競技ですが、古代オリンピックの競技でもありました。
はるか昔の喧噪は今はなく、パラティーノの丘(古代ローマの歴代皇帝の住居跡遺跡がある)を眺めながら、壮大な時間の流れを感じてみるのもいいかもしれませんね。
Via del Circo Massimo, 00186 Roma
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さいごに
ポポロ広場やスペイン広場、古代ローマの競技場跡は、地下鉄の駅からとっても近いです。ただ、出口を間違えて出てしまうと、たどり着けなくなってしまうので、気をつけてくださいね。
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