アユタヤはバンコクから約80Km北にある、1350年から1767年に存在したアユタヤ王朝の古都です。
1767年にビルマ(ミャンマー)の攻撃を受けて王朝は消滅、建造物や石像は破壊されてしまいましたが、1991年に世界遺産に登録されました。
アユタヤ王朝の繁栄を感じられる遺跡をゆっくり観光してみましょう。
アユタヤ王朝の古都
アユタヤはチャオプラヤ川とその支流に四方を囲まれた町です。バスや列車、チャオプラヤ川クルーズで行くことができます。
kkdayの現地オプショナルツアー(日本語ガイド)に申し込み、帰りは列車でフアランポーン駅まで戻ることにしました。(ツアーの現地離団は可能です。)
>>kkdayでバンコク発着の現地ツアーを探す行きはホテルまでピックアップに来てくれました(他に申し込みがなかったようで、プライベートツアーでした)。気兼ねすることなく、自分たちのペースで回れるので、とてもラッキーでした。
バンパイン宮殿
まずはバンコクから北に60Kmのところにあるバンパイン宮殿へ。アユタヤ24代王が建てた豪華絢爛な宮殿です。
歴代の王が夏をすごす別荘として使っていました。使われているものすべてが一級品、という感じの、アユタヤ王朝が栄えていた証であるような宮殿です。
ビルマ軍の侵攻以降放置されていましたが、ラーマ4世、5世の時代に、現存するほとんどの建物が再建されました。現在は国王の住居や、特別な行事の会場として使用されています。
1876年に黄金を使って建てられた、池の上に立つタイ風建築の離宮が、太陽の光に反射してとてもきれいでした。
象やシカなどの動物の形に剪定されていて、小さな動物園のようになっています。
赤と黄色の天文台の上からは、庭園を一望することができます。中国風の宮殿、西洋風の建物もあり、ごちゃまぜ感もしますが、芝生や池がきちんと手入れされていて、一見の価値ありです。
ワット・ヤイ・チャイ・モンコン
ワット・ヤイ・チャイ・モンコン(Wat Yai Chai Mang Khon)は漆喰で作られた白い涅槃仏が横たわっていて、金箔が顔や腕に貼られています。少し微笑んでいるような仏様、優しい気持ちにさせる不思議な力を持っています。
ここで不思議なものを発見!ドラえもんを祀ったお堂???
ここはビルマ軍の攻撃から免れたようで、破壊された形跡はありません。黄色い袈裟をかけた白い仏像が並んでいます。
高さ72mの仏塔があり、上ることができます。塔の上には金箔が貼られた仏像がありました。階段は急こう配で手すりはないので、上り下りの際は気をつけてくださいね。
ワット・ロカヤスタ
ワット・ロカヤスタ(Wat Lokayasutha)には、寺院も本堂もありませんが、全長28mの涅槃仏が横たわっています。
元は真っ白な漆喰の像だったようですが、今は漆喰がはがれてちょっと痛々しい感じになっています。
でも、この仏様も微笑んでいるような。青天井の下で、優雅に時間の流れを見つめているのでしょう。
足の裏には2011年の大洪水の水の跡が残されていました。「流失した水量と、影響を受けた人数は世界最大」という損害を被った、3か月続いた大洪水、今もその凄まじさを残しています。
(上から3本目の指の下あたりにうっすらラインがあるの、わかりますか?)
ワット・プラ・シーサンペット
ワット・プラ・シーサンペット(Wat Pra Srisanpet)はアユタヤ王朝での宮中儀式が執り行われていた、重要な寺院でしたが、ビルマ軍のアユタヤ侵攻で、破壊尽くされてしまいました。
広い敷地に仏塔が並ぶ遺跡になっています。当時の情景を想像しながら、散策してみてください。
ワット・マハタート
ワット・マハタート(Wat Mahathat)には、木の根の間に仏像の頭が埋め込まれた菩提樹があります。寺院内の仏像の頭部には金箔が貼られていたそうで、ビルマ軍が切り取って持ち帰ったそうです。
切り取ったものの金箔がなかったのか?そのまま放置された頭部が、木の根に取り込まれてしまったのでしょうか。そしていつか、木の根に覆い隠されてしまうのかもしれません。
頭部のない仏像や、土台しか残されていない礼拝堂など、破壊された跡だけが残る廃墟、なんだか物哀しさが残る遺跡です。
ワット・ラチャブラナ
ワット・ラチャブラナ(Wat Rajaburana)は、ワット・マハタートの向かいにあり、トウモロコシのような寺院が残っています。
ここは観光客が少なく、静まり返っています。定期的に修復されているようで、仏塔に像が彫られていました。
4時間弱の観光が終わって、ランチを食べた後、バンコクまで電車で帰ります。
アユタヤ駅からローカル列車に乗って
頼んだトゥクトゥクは、年代物のオート3輪自動車。荷台部分に向かい合って座るようになっています。ゴトゴト振動を感じながら、アユタヤ駅に向かいました。
駅のホームが何本かあるんですが、駅舎前のホームしか屋根がない・・・向こうのホームは太陽の下で肌を焼くには絶好の場所だけど、いつ来るか分からない電車を待つには過酷な場所です。
アナウンスはさっぱりわからないし、時刻表の時間は意味がないし、いつ、どのホームに到着するのかもわからない、とにかく電車を待って、到着する電車に「これ?」って聞くばかりです。
100バーツのお金をケチって、エアコンなしの3等車自由席にしたら、大失敗。
上に小さな扇風機はまわっているものの、蒸し風呂で、地元の人ばかりでジロジロ見られてる視線を体中に感じました。
最終車両だったので、車両の連結部分が開けっ放し状態になっていて、走ってきたレールがまっすぐに伸びているのがわかります。列車はカーブすることなく、ひたすらまっすぐ、最短距離を走っているかのようです。
途中でやっと席に座れた~と思ったら、なんとも座り心地の悪い、固い座席で、振動が体の芯に直撃で脳を揺さぶってきます。
外の風景は変わり映えのない、草原が延々と続いていて、飽きるし暑いし・・・意識をなくしました。(ちなみに1等車は冷房付き、ふかふかの座席でお弁当付きだそうです。)
目が覚めると、汗びっしょり状態。アユタヤから急行(Express)で1時間半のローカル電車の旅・・・せめて冷房車にすべきだったと後悔しながら、フアランポーン駅に到着しました。
アユタヤへの往復に電車を使うなら、2等車以上をおすすめします!
フアランポーン駅
フアランポーン駅(Hua Lamphong)はタイ国鉄の駅で、バンコク鉄道網の起点になっています。バンコク市内からはメトロ(地下鉄)の南側の終着駅になります。
かまぼこ形の駅舎はシンプルな造りで、中には入ればチケット売り場、そして改札口はなく、そのままホームが並んでいます。
珍しい電車が停まっていました。王族専用の電車だそうです。黄色の車両はピカピカに掃除されていて、タイ王国の紋章(仏教やヒンドゥー教の神話に出てくる神鳥ガルダ)が付いています。
王様の誕生日が近かったので、なにか行事で使われるために、停まっていたのかもしれません。
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さいごに
行きは現地ツアーの車でアユタヤまで、帰りはローカル列車でバンコクまでの、アユタヤ1日観光でした。
ローカル感満載の列車の旅、これも面白い経験だったと思います。アユタヤからバンコクまでの運賃は数百円なので(1等車に乗っても300円かかりません)、ぜひ挑戦してみてくださいね。
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