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ワディラムのジープツアー①保護区外の砂漠でベドウィンのおもてなし?

ペトラから車で1時間半ほど南へ走ると、サウジアラビアの国境に近い砂漠地帯、ワディ・ラムがあります。

砂漠の1本道をひたすら走っていくと、ラクダがのんびり歩いていたり、長い貨物列車が走っていたり。ワディラムに近づくにつれ、砂漠の土が赤っぽくなり、巨大な岩があちこちにそそり立っているのが見えてきます。

ワディラムで1泊したときの様子をお伝えします。

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砂漠のワディ・ラム

ヨルダン・ワディラム

ワディ・ラム、別名「月の谷」、ごつごつした岩が砂漠の中に点在する風景は、まるで月にいるかのような世界(地球上じゃないみたい)です。

ギリシャやローマの古い文献によると、ワディ・ラムにはブドウと松の木が生い茂っていたそうですが、今は一面、砂漠と岩山で覆われています。

2011年に世界遺産に登録されたワディ・ラム保護区には、ナバテア人の壁画や落書き、遺構が残されています。

映画「アラビアのロレンス」に出てくる多くのシーンが撮影されました。(第1次世界大戦時に、イギリスの将校がベドウィンを率いてオスマン帝国軍と戦った、実話に近い歴史映画です。)

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本物と偽物?2つのワディ・ラム

ヨルダン・ワディラム

ワディ・ラムエリアではあるものの、保護区ではないエリアにも保護区と同じような壁画があり、同じようにジープで砂漠を走ったり、ラクダに乗って夕日を見に行くツアーがあります。

けれども、壁画は偽物で、HPで見た風景となんとなく違っていて、保護区に入ることのできない、ベドウィンではない人たちが、笑顔で観光客を迎えています。

実は・・・私は、日本に戻ってきてから、自分の行った場所が保護区外、偽物の場所だったと知りました。日本でキャンプの予約をしたときは、自分も旅行会社も、そういう事実を知らなかったのです。

保護区外で、保護区と同じようなものを作って、観光客をだまして商売してる人たちがいるという事実。

結託してる?タクシー運転手に「ここがワディ・ラム」と連れてこられた人たちや、キャンプ場の値段の安さでここを選んできた人たちも多いと聞きました。

ヨルダン・ワディラムのジープツアー

保護区に入るには入場料もいるし、キャンプ場の料金も保護区の方が高い、と後で知りました。

日本の旅行会社は、現地の旅行会社に予約一切を任せてしまい、現地の旅行会社は安い保護区外のキャンプに連れて行く、そういうことも行われているのかもしれません。

けれども。参加したジープツアーでは、ベドウィンの格好をしたイケメンお兄さんが、いろいろと楽しませて、もてなしてくれました。

キャンプ場で見た星空は、保護区じゃなくても、キレイに輝いて見えました。ワディ・ラム保護区に入れなかったことは残念です。でも、自分が楽しんだ時間までも否定したくない。

なので、ここからは(注意!)ワディ・ラム保護区外での体験談、です。

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砂漠をジープで疾走

ヨルダン・ワディラムのジープツアー

キャンプ場に迎えに来た車は、ISUZUマークの入った4WDジープ、後部の荷台に、板に布を張った椅子があって、ホロの屋根がついていました。スカーフで髪と口を覆い、サングラスをかけて荷台に乗りました。

ジープは砂漠の中に轍(わだち)をつけながら、砂ホコリを巻き上げて疾走していきます。時々車が大きく弾み、身体が揺さぶられます。どこかにしがみついていないと、振り落とされそうです。

ヨルダン・ワディラムの砂

車は簡素な小屋の前で止まりました。地面の砂は、まるで砂時計の砂のように粒子が細かくてサラサラ、砂山では足をとられて歩きにくいし、靴に砂が入り込んできます。

小屋では、ベドウィンの紅茶(セージの葉を天日干ししたものと砂糖を入れて煮出したお茶)をごちそうになりました。外は暑いけど、温かいお茶の甘さが胃にしみこんでいく感じです。

ヨルダン・ワディラムにある壁画

そこからまた車に乗り、壁画のある岩肌へ。ちょっと岩を登らないといけない場所にあり、お兄さんが手を貸してくれました。くっきり残ってる絵や文字は、本物と似せて作られたもの、なのでしょう。(この時は4000年前のものと信じてたけど・・・)

その近くで、お兄さんは岩肌を少し削って指でこすり、手の甲に塗りつけました。顔料のように、薄いピンク色が着色し、私の頬に塗ってくれました。

ヨルダン・ワディラムのジープツアーにて

今度は、近くに生えていた草(葉のない茎だけの草)をとって、石で潰して出た汁に水を少し加え、両手でこすり合わせました。すると泡立ってきて、水で流すと赤い顔料が消えていきます。

「この草はシャボンの代わりになるんだよ。ここにある自然のものを利用して、僕たちは生きてるんだ。」とお兄さん。これは先人たちの知恵なんでしょうか。

そのあとはロレンスの顔の浮彫がある場所です。映画の宣伝用なのか?観光用なのか?掘った人は不明だそうです。(保護区内にもちゃんと同じようなものがあります。)

それから、キャンプ場まで戻り、ジープツアーは終了しました。素敵な場所でたくさん写真を撮ってくれたお兄さん、他の観光客に対してもきちんと誠実に対応して、質問に答えていたお兄さん。きっと生活のために、毎日ここで頑張っているんだよね・・・。

偽物はダメだけど、でも、願わくば。保護区と保護区外という縄張りが、いつかなくなるといいなと思います。

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さいごに

保護区内が本物のワディラムなら、保護区外は偽物・・・だけど、ジープツアーでもキャンプ場でも一生懸命もてなしてくれたベドウィンのふりをした人たち。

騙されたままでもいいか・・・そんな気になっていますが・・・本物も見たかったな・・・というのも本音。あ~、知らなきゃよかった事実です。

皆さんも行かれる時は、慎重にご確認くださいね。

ヨルダン旅行記の記事はこちらにもあります↓