【死海】世紀末の大破局?死海はゆっくり死んでいます

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消滅に向かう死海

死海は現在、1年に1メートルのペースで湖面が低下していると言われてます。ヨルダン川の上流で、灌漑用水としての利用で死海への供給量が減っていること、死海周りの工場で、死海の水をくみ上げていることなどが原因と考えられています。

死海が小さくなっていることが一目瞭然でわかるのは、ホテルから死海までの距離がどんどん遠くなっているからです。

かつてはホテルの前がビーチ、だったはずなのに、水際がどんどん後退しているので、ホテルから階段を下り、50mほど先まで行かなくてはなりません。

死海の泥パックをして、シャワーを使いたくても、シャワーの場所は階段の上。新しいホテルはどんどん下へ建設され、以前からあるホテルでは、観光客を死海へ乗り物で送迎しているところもあります。

過去50年間で約30%の減少、水源からの水量の減少とともに、地球温暖化による気温の上昇で、蒸発量も大きくなってきています。このままでは近い将来、死海は消滅してしまうと言われています。

水位を上げるために、紅海から水を運ぶパイプラインの建設プロジェクトがありましたが、技術的、財政的、政治的に解決しなければならない問題が多く、実際には建設される可能性が低いようです。

ヨルダンでは水を輸入しています。水は週に1回支給され、基本的には洗濯も支給日に合わせて週に1回だそうです。水は支給日から次の支給日までの1週間、大切に大切に、使われます。

国民がそんな状況なのに、死海にパイプラインを作って水を運ぶ、なんていうのは、
「死海も大切だけど、生きてる人間だって節水してぎりぎりでやってるんだから、こっちにもう少し支給してくれてもいいじゃん」ってなっちゃいますよね。

ウズベキスタンの『消滅しつつあるアラル海』同様、人間が破壊して、結果、人間の生活を脅かす、死海もその負のサイクルが出来上がってしまった場所の1つです。

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死海の恩恵

高い山に登ると酸素が薄くなると反対で、死海は気圧が低い場所にあるため、酸素濃度が高くなります。花粉やアレルゲンの含有量も少ないため、喘息などの疾患を持つ患者にとっては、呼吸しやすい環境です。

痛みをともなう皮膚疾患を持つ患者にとって、ミネラル豊富な死海の水、肌の鎮静に有効な泥、紫外線の届かない場所は、治療に適しています。

私が宿泊したホテル内には、メディカルセンターが併設され、皮膚病やリウマチ治療などで長期滞在される方もみえました。

クレオパトラが愛用したとされる死海の泥、それを利用して製造される化粧品を輸出する、観光客がリゾート地として訪れる、経済的価値の高い死海はヨルダン、イスラエル両国にとって重要なものです。

けれども、死海の水を増やすためには、両国をさらに砂漠化させなければ、水を死海へ流入させることができないのです。

このままでは2050年には消滅するかも、と言われている死海。他にも消滅の危機を迎えている湖が世界中にあります。

ボリビアのポーポ湖、アフリカ大陸中央にあるチャド湖、イランのウルミヤ湖、そして中国のタクラマカン砂漠には2010年にはすでに干上がって消滅したロプノール湖など、地球規模での対策を必要としている湖が存在しています。

気候変動(温暖化)、農業用水への利用による流入河川の減少が大きな要因になり、魚が減り、鳥がいなくなり、そしていつか。その場所は消滅するか、誰も住めなくなってしまうのです。

1947年に、死海の洞窟から見つかった死海文書、そこには2018年に「世紀末の大破局」がやってくると書かれていたとか。死海がどうなっていくのか、何がこの先起きるのか、私は歴史の目撃者でいたいと思っています。

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ヨルダン
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